ボリンジャーバンド(Bollinger Band)の使い方と設定方法
ボリンジャーバンドは、世界中でとても多くのトレーダーに使われているであろうトレンド系のテクニカル指標です。
ボリンジャーバンドは『順張り』におすすめなのか?『逆張り』におすすめなのか?
BOを調べていると必ずと言っていいほど出てくるテクニカル指標なので今更感はありますが、せっかくバイナリーオプションについてのコンテンツを作っているのでしっかりと紹介していこうと思います。
目次
ボリンジャーバンドとは?
ボリンジャーバンドとは1980年代の前半に『ジョン・ボリンジャー』という人が開発したテクニカル分析です。
相場の値動きをバンドの収縮によって予測することができるということで、移動平均線に次いで使用されている?のではないかと思われます。
MACD同様、使いこなすことで勝率を引き上げることができる便利なツールですし、視覚的にもとても分かりやすいテクニカル指標なので、ぜひ使いこなして勝率アップを目指してみてください。
ボリンジャーバンドの標準偏差と計算式
ボリンジャーバンドは『標準偏差(ひょうじゅんへんさ)』を元に線が描かれています。
『標準偏差』とだけ聞くと何だか難しそうに感じますが、学生時代によく聞いたことのある『偏差値(偏差値)』も考え方としては同じです。
上図では線が7本あります。
真ん中にある線をMA線(ミッドバンド、ミドルバンドとも呼んでいる人もいる)は移動平均線です。
MT4でボリンジャーバンドを追加した時のデフォルト値が『期間21』なので、真ん中にある線は21日間の移動平均線ということになります。
その上にある線を順番に『+1σ(プラス1シグマ)』『+2σ(プラス2シグマ)』『+3シグマ(プラス3シグマ)』と呼び、MA線より下にある線を『-1σ(マイナス1シグマ)』『-2σ(マイナス2シグマ)』『-3シグマ(マイナス3シグマ)』といいます。
21日間の各終り値の平均値でMA線ができるわけですが、その平均値に標準偏差を一つ足したものが『+1σ』、標準偏差を二つ足した線(平均値+標準偏差×2)を『+2σ』、標準偏差を三つ足した線(平均値+標準偏差×3)を『+3σ』と言います。
マイナスの場合は平均値より標準偏差を1つ引けば『ー1σ』、二つ引いたものが『-2σ』、三つ引いたものが『-3σ』となります。
順番が逆になってしまいましたが、それぞれの『シグマ』の計算式が分かったところで『平均値』と『標準偏差』の計算式です。
平均値は設定値(ここでは21日)の各終り値を全て足して21で割ると出ますよね。
そして次は『標準偏差』ですが、全て計算しているととても長くなるので、5日間を例にして『平均値』『標準偏差』を計算してみます。
平均値の計算式
1日目:98.80
2日目:97.65
3日目:101.45
4日目:99.30
5日目:102.50
98.80+97.65+101.45+99.30+102.50=499.70
499.70÷5=99.94 ← これが5日間の平均値(MA線)です。
平均値が出たところで標準偏差を出していきます。
まず、5日間の終値が平均値よりどれだけ離れているかという『値』を計算します。
この『値』にはプラスもマイナスもありませんので、
標準偏差の計算式
平均値-各日の終値
1日目:99.94-98.80=1.14
2日目:99.94-97.65=2.29
3日目:99.94-101.45=1.51
4日目:99.94-99.30=0.64
5日目:99.94-102.50=2.56
この各数値をそれぞれ2乗して全てを足した合計を5で割ります。
平均値-各日の終値×2乗
1.14×1.14=1.2996
2.29×2.29=5.2441
1.51×1.51=2.2801
0.64×0.64=0.4096
2.56×2.56=6.5536
1.2996+5.2441+2.2801+0.4096+6.5536=15.787
偏差の2乗の合計÷4=偏差の2乗の5日間の平均
15.787÷4=3.94675
3.94675√(ルート)=1.9866………
標準偏差は約1.99となります。
この標準偏差を移動平均線に一つ足した数字が『プラス1シグマ』でしたよね。
そういった計算式でボリンジャーバンドの線は描かれているのです。
とはいっても、
そんな数式を全て丸暗記してトレードしなければいけない。という訳ではありませんのでご安心を。
この計算式をある程度分かった上でボリンジャーバンドをみれば、それぞれの線の意味も分かりますし、少なからず知らない人よりは優位に立てることになるでしょう^^
ボリンジャーバンドが線を超えても戻ってくる理由
統計学での正規分布の理論では、ボリンジャーバンドの線内(バンド内)に収まる確率も数字として出ています。
±1σに収まる確率は・・・68.26%
±2σに収まる確率は・・・95.44%
±3σに収まる確率は・・・99.73%
ということはボリンジャーバンドの±2σを超える確率はおおよそ4.5%程度にしか過ぎません。
なので、バンドの±2σにタッチしたら『逆張り』と言われている理由だとも言えます。
ですが、その手法はあくまでも『買われすぎ』『売られすぎ』が正常値に戻ってくるであろう確率に賭けたギャンブル的な手法になりますのでとても危険です。
ボリンジャーバンドの+2σにタッチしたら・・・どっちにエントリーすべきか?
ボリンジャーバンドの『+2σ』にタッチしたからどっちにエントリーすべきか?
見方としては2通り
・相場が元に戻ってくるであろうという予想での『逆張り』
・そのままの勢いで突き抜けていくであろうという予想での『順張り』
実際は『逆張り』『順張り』のどちらが正しいのか?
答えはだれにも分かりません。
その局面によって上がるか下がるか全く逆(180℃)の答えがでるからです。
ただ、高い確率で予想を当てる(エントリーでの勝利)ためにはボリンジャーバンドの『幅』『向き』など様々な理由(エントリーするための根拠)を複数見つけることです。
そうすることで、高確率で勝てるエントリーをすることができます。
ボリンジャーバンドのスクイーズ(収縮)とエクスパンション(拡大)
ボリンジャーバンドはなぜスクイーズ(収縮)したりエクスパンション(拡大)したりするのか?
これまでの説明でお判りいただけたと思いますが、ボリンジャーバンドの線と線の間は『標準偏差』です。
ということは、ボラティリティ(価格の変動率)が大きければその分『標準偏差』も大きくなりますから、バンドの線と線の間が広くなります。ここで説明しているボリンジャーバンドは+3σから-3σまでの合計7本で構成されていますから、『標準偏差』の6倍分の広さがあるということがお判りになると思います。
ですので、標準偏差が小さくなってきているときはバンド幅が段々と小さくなっていき、標準偏差が大きくなればなるほどバンド幅が広くなってくるのです。
±2σにタッチしたから『順張り』もしくは『逆張り』でエントリー。
ボリンジャーバンドのバンド幅も、どちらにエントリーするかの判断材料(根拠)の一つとなるのです。
ここまで分かれば何となく勝てそうなイメージも湧いてきたのではないでしょうか?
次は実際にどこでエントリーすればいいのか?ということに触れていきます。
ボリンジャーバンドを使ったエントリーポイント
まずは順張りから。
ローソク足が-2σにタッチした時、バンドがエクスパンション(拡大)して上下に広がってきています。
なのでボラティリティが大きいと考えて、流れに付いていく形で『順張り』のローエントリー。
次の足ではしっかりと下がってくれたので見事!勝利となりました。
続いて逆張りの場合
ローソク足が-2σにタッチした時、バンド幅が段々とスクイーズ(縮小)してきていますよね。
なので、ボラティリティが小さく反発すると判断し、次足では『逆張り』のハイエントリー。
次足では見事に跳ね返ってくれての勝利となりました。
上記のように、エントリーする際の『根拠』を一つ増やすだけで勝率も高くなります。
やはり『根拠』というのは一つよりも二つ、二つよりも三つの方が勝率が高くなる可能性も高くなります。
少しためになりましたか?
ボリンジャーバンドでバイナリーオプションに勝つために必要なこと
ボリンジャーバンドはバイナリーオプションをしている人も多く愛用しているトレンド系のテクニカル指標です。
ただ、ここで紹介したエントリーするための『根拠』だけではまだまだ正しい判断とは言い切れません。
なのでトレンド系だけではなく、RSIやMACDなどの『オシレーター系』のテクニカル指標も組み合わせることによって『買われすぎ』『売られすぎ』などの相場の現状認識の精度を高めていけば、より高勝率で勝ち続けることもできるようになります。
トレンド相場では『順張り』。レンジ相場では『逆張り』というように、その時の相場の状況によってエントリーを『する』『しない』。『順張り』『逆張り』の判断をできるようにしていきましょう。
最後に、テクニカル指標での相場分析も大切ですが、『メンタル管理』と『資金管理』もお忘れなきよう^^
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今までバンドにタッチしそうになったら画面から目を離すことができなかった・・・という場合は、アラートを鳴らすことでバンドにタッチしたかどうかわかるようになるので便利ですね^^
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